日本OTC医薬品協会(OTC薬協)は、東京・日本橋において1月22日に新年会長記者会見を開催。杉本雅史会長(ロート製薬社長)が2023年のOTC薬協の取り組みの振り返りと24年に重点的に取り組んでいくテーマについて説明した。
23年の振り返りでは、人流の復活とインバウンド需要の急速な回復、新型コロナ・インフル同時検査キットのOTC化、新型コロナウイルス感染症の分類が2類相当から5類に引き下げ、広がるオーバードーズ・OTC医薬品の乱用問題の顕在化をセルフケア・セルフメディケーションを取り巻く環境の変化としてあげた。
また、アドバイザリーボードの設置、セルフメディケーション推進議員連盟の設立、スイッチOTCの推進の三つを協会活動の成果を示した。
一方、24年の協会活動の展望として①OTC医薬品・OTC検査薬の普及と拡大②ヘルスリテラシー向上のための環境整備③セルフメディケーション税制の対象拡大と金額の見直し④OTC医薬品の品質・信頼性向上に向けた取組み⑤セルフメディケーションに関するDXの推進⑥広報活動の強化⑦OTC医薬品産業Statement2030の作成と公表の七つを上げ、そのうち①〜④をOTC医薬品情報ポータルサイト(DX推進)と結び付け、〝生活者に寄り添った〟セルフケア・セルフメディケーションの普及啓発につなげていく考えを示した。★
月刊『国際商業』2024年03月号掲載