日本OTC医薬品協会(OTC薬協)は8月23日に記者懇談会を開催。策定した協会ポリシーを公表するとともに、今後の活動方針などを明らかにした。
今回明らかにした協会ポリシーでは、65歳以上の高齢者人口がピークを迎える2040年の医療提供体制を維持するためにOTCが活用できないか、厚生労働省の医薬品販売制度検討会などさまざまな場で議論を進めていく考えを明かした。
そのための検討材料として国民生活基礎調査において通院者数が1724万人と、生活習慣病の中で最も多かった高血圧症に関し、OTC薬協がアンケート調査を実施。高血圧症のみの罹患者935人のうち440人が同一薬剤を6カ月以上処方されている長期Do処方で、そのうち140人は薬の処方を受けるために通院していることが分かった。この140人に高血圧症治療薬のスイッチOTCの購入意向を聞くと73人と半数以上は「購入したい・購入する」と回答したことを示した。
OTC薬協の磯部総一郎理事長は、「必要な人に必要な医療を届けるためにOTCの積極的な活用を生活者、厚労省、日本医師会など関係各所と議論し、進めていきたい」と語った。★
月刊『国際商業』2023年10月号掲載