資生堂は2024年1月18日、一人一人の自分らしい健康美を実現するインナービューティーブランド「SHISEIDO BEAUTY WELLNESS(SBW)」の第1弾商品として、ツムラと共同開発した「TUNE BEAUTE(チューンボーテ)」(全5品目10品種・3456〜5940円)、カゴメと共同開発した「ROOTINA(ルーティナ)」(全2品目4品種・334〜2008円)、リニューアルする「The Collagen(ザ・コラーゲン)」(全7品目13品種・297〜7711円)を発表した。発売日は2月1日からで、資生堂インナービューティー事業部の赤尾一成事業部長は「数百億円規模の事業を目指す」と意気込みを語った。


共同開発の知見はカゴメ、ツムラも活用可能。新商品が生まれるかもしれない

SBWは、人の美しさを外観や肌のみではなく、肌、身体、心の調和が取れている状態が健康的で美しいと捉え、日々の生活を通じて、一人一人の心地良い独自の「健康美」の実現を目指している。

資生堂が実施した調査(23年、20〜60代日本人女性、2万3408人)では、20代から60代女性の72%が「キレイになるために内側から整えることが必要」と感じており、さらにライフスタイルが多様な現代では「身体の中から本来の力を高めたい(56%)」「肌老化は加齢だけでなく生活環境も影響すると思う(71%)」といったように、個人の体質やライフステージだけでなく、人それぞれに美しさに求めるニーズ・悩みが異なり、変化し続けることも分かっている。

SBWは、肌・身体・心の関係性を可視化した、資生堂独自のインナービューティーのアルゴリズムを活用。一人一人に寄り添った、その人ならではの美しさを内側から育むための商品とサービス「インナー美育ソリューション」を展開する。

チューンボーテは、東洋「五臓」の考え方と、先端美容科学の融合から誕生。「整える」「巡る」「つくる」「守る」「保つ」の体内の五つの働きが美と健康の土台であること、そしてその土台の状態が一人一人異なることに着目。身体の中の声を聞き、本来持っている力や今の状態に合わせたアプローチで「美を育む、五臓式習慣」として、ツムラと共同開発した商品を展開する。

「ルーティナ」は、先進美容研究と野菜・果実の知見を融合させ、野菜・果実の持つ力を美容科学で解き明かした「野菜美容学」から誕生。SBWの独自研究により、身体が本来持つ「体内時計」と美しさの関係に着目。美しさの基本である健やかな状態の維持には、体内時計がきちんと刻まれていることが大切。朝と夜、1日2回目安の美容習慣で美のリズムサイクルを創り出す。

新しくなるザ・コラーゲンは、40年の研究を経て、たどり着いた先進コラーゲン研究の結晶である。美容特許成分をはじめ、多彩な美容成分を独自配合。コラーゲンを補給するだけではなく、キレイが巡り続ける仕組みに着目。独自の「生み出す」「保つ」「育む」の3ステップが持続的な美しさをサポートする。

SBWは「美しい、は生きている」をメインコピーに、一人一人が日々、満足感と自信で満たされる充実した人生をサポートする。ブランドのミューズは、自分にとっての価値観、心地良さを大事にし、自分の人生をつくっていく生き方を体現している俳優の清野菜名と市川実日子を起用。2月1日からウェブや店頭などで展開する。

また1月28日から順次、全国放映するテレビCMには、シンガーソングライター・あいみょん初のCM書き下ろし楽曲「リズム64」を提供する。大きな話題になり、ブランド認知拡大が進みそうだ。

月刊『国際商業』2024年03月号掲載