共生社会の実現に向けた新たな価値提案が加速

――既存品とは一線を画す新たな価値提案が進んでいます。

高原 ユニ・チャームとして重視しているのは、価値転嫁を年間を通じて進め、価格に見合う高付加価値商品の構成比を高めることで、利益率の向上を図っています。例えば、日本におけるフェミニンケア(FC)は、コロナ期間中の巣ごもりによる需要低下で、プレミアムは特に厳しいという見立てもありましたが、当社ではむしろ積極的にプレミアムタイプを訴求。お客さまの支持を集めることが出来、結果として肌ケア()、オーガニック、ショーツ型、夜用などの高付加価値、プレミアムの売り上げ構成比を押し上げました。新たなトライアルも増え、新規ユーザーの獲得を促進できたことで、2023年第3四半期は、19年同期比で10%増と大きく売り上げを伸ばすことができました。加えて、19年より進めてきた、女性がより自分らしく過ごせる社会を目指し、自分に合った生理ケアを行うことを推進する活動「#NoBagForMe」プロジェクトを22年にアップデート。SNSで評価が拡散することにより同ブランドの若年層ユーザーが増加しました。ペットケア(PC)の実績も19年同期比で16%増と非常に好調。このカテゴリーは22年から価値転嫁が浸透。健康を重視した、安心で、より機能的な製品の構成比が増えました。23年も主要なSKUでの価値転嫁が成果を上げています。マスクを除くウェルネスケア(WC)は、特に軽度、中度の伸びがけん引役になり、市場全体の業界総資産も拡大できたと確信しています。店頭においてはデジタルを活用した着用サイズの最適化のサポートを行うことで、エントリーを促すとともに、サイズによるトラブルの低減にもつながっており、ブランドロイヤリティを向上してきました。
こすれなど肌への物理的接触を低減すること

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