高級美容機器メーカーのA. GLOBALは、挑戦的な成長戦略を掲げた。同社は2017年、ARTISTIC&CO.の事業会社として設立。社名はARTISTIC&CO. GLOBALで、高級美容機器の開発および国内外への販売を担った。23年9月、ARTISTIC&CO.から独立し、社名をA. GLOBALに変更。同時に、中期経営計画を発表した。

同中計は、三つのフェーズで構成されている。25年までのフェーズ1では「顧客基盤拡大」と「企業基盤の強化」を掲げ、売り上げ150億円を目標に設定。「Zeus III」「The Horuseye」「Pimple Block」の認知拡大、お客に寄り添うフォロー体制部署の拡充、新機種のIoTのような新たな付加価値創造、海外(中国、東南アジア、韓国、米国、欧州、中東、東アジア)での積極展開、主要事業(美顔器)からビューティ事業(美容医療・コスメ・サプリ)への拡大を目指す。

26年までのフェーズ2は、「アライアンスによる販売チャネルの拡大」(売り上げ目標170億円)。販売パートナーとの連携による販路拡大、主要美顔器の新構想や領域特化コスメ、新型の美容機器開発、特許技術による差別化、東南アジア、韓国、欧米、中東、南アジア等海外での取り扱い拡大を掲げる。

27年までのフェーズ3は、「グローバルでのポジション確立」(売り上げ目標200億円)。中国事業の顧客基盤を生かし、インバウンド来訪と親和性のある層を中心に、顧客層を拡大する考えだ。主要代理店による販売体制の確立、東南・南アジア、韓国、欧米、中東での拠点拡大および美顔器・化粧品・健康食品等の日本国内での販路確立を行う。

新しい組織と中計を掲げて船出したA. GLOBALをどう率いるのか。同社の金松月社長に成長戦略について聞いた。

三つの柱で企業価値を高める

――社名変更の意図を教えてください。

新社名には、ARTISTIC&CO.グループから独立し、ゼロから頑張ろうという思いを込めたんです。もちろん、引き継ぐべきものはきちんと引き継ぎますが、先が読めない時代だからこそ、多様な挑戦を行うべきだと考えての決断です。新社名に使った「A」という文字は、“ARTISTIC”の頭文字であるとともに、アルファベットの最初の文字です。ここから新たに、社員を含むステークホルダーと共に会社を育てようという決意を表現しています。

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