I-neの2023年12月期第2四半期業績は、売上高は前年同期比20.5%増の195億1700万円、営業利益0.6%増の19億1900万円、経常利益7.0%減の19億1300万円、親会社株主に帰属する四半期純利益161.9%増の30億1200万円となった。国内事業、海外事業とも堅調で業績を押し上げた。利益面では期初の大幅減益予想を覆し、営業利益は前年横ばいを確保した。
セグメント業績では、国内事業では、持続的な成長に向け、強みを持つヘアケア系、美容家電、スキンケア他のカテゴリーの継続的な投資および新たなトレンド発掘に注力。BOTANISTブランドにおいては、6月に夏の限定商品「ボタニカルリフレッシュシリーズ」を発売したことや、23年3月にフルリニューアルを実施した「ボタニカルボディーソープシリーズ」が順調に配荷店舗数を伸ばし、売上高の伸長に寄与した。SALONIAブランドでは、4月に春夏限定「ユニバースシリーズ」を発売。また同月に一部商品の価格改定を実施するとともに、積極的なマーケティング投資や新商品の投入等を行った結果、業績に寄与。ナイトケアビューティーブランドYOLUは、2月に発売を開始した髪の導入美容液「カームナイトリペアブースターヘアミスト」が順調に配荷店を拡大。また6月にディズニー限定デザイン「スリーピングビューティーシリーズ」を発売したことも伸長に寄与した。これらの結果、国内事業の売上高は19.8%増の189億6100万円、営業利益4.5%増の29億4900万円と増収増益だった。
海外事業は、中国においては中国越境ECにおける三大セールの一つ「618セール」でYOLUブランドがDouyin(抖音)の各サイトの「輸入シャンプー/トリートメント売上指数ランキング」カテゴリ売り上げ1位を獲得したほか、艾恩伊(上海)化粧品有限公司においてはTmall.com(天猫)やDouyinといったプラットフォームを活用したオンラインでの販売、および大手ドラッグストアグループWatsonsにて、BOTANISTブランドの販売の取り組みを加速。また、世界的大手原料メーカーTRI-K Industries,Inc.(TRI-K)と共同研究室「Hair Research & Innovation Lab」を中国上海に設立し、7月よりTmall.com(天猫)、Douyin(抖音)で発売の「ボタニカルヘアマスク(スムース/ダメージリペア)」を共同開発するなど、着実に戦略を進めた結果、売上高は48.2%増の5億5500万円と大幅増収。営業利益は2億3500万円の欠損だったが、赤字幅は縮小している。
23年12月期通期業績は、売上高17.7%増の415億円、営業利益32.9%増の43億円、経常利益21.1%増の42億円、親会社株主に帰属する当期純利益105.0%増の39億5000万円と前回公表数値から上方修正。売り上げで15億円、営業利益3億円、経常利益1億5000万円、親会社株主に帰属する当期純利益で16億5000万円、それぞれ増額となる見通しだ。