花王生物科学研究所と国立成育医療研究センターアレルギーセンター大矢幸弘センター長、山本貴和子室長らの研究グループは、乳児の皮脂RNAを解析することで、生後早期(生後1カ月)に発症するアトピー性皮膚炎(以下AD)の特徴を把握し、ADの早期発見を目指す研究を共同で実施した。

共同研究の背景は以下の通りだ。乳幼児の肌には、AD、脂漏性湿疹、接触性皮膚炎、新生児ざ瘡などさまざまな湿疹が見られる。その中で、乳幼児期早期に発症する早期発症型ADは、アレルギーマーチに関連することが知られており、早期発見と早期の治療介入が重要である。しかし、医師がADと診断するには、かゆみの確認やAD以外の湿疹との見極めが重要なポイントで、確定診断までに観察期間が長くなる傾向があること、そもそも確定診断が難しいことが課題としてある。そのため、ADの早期発見、診断を可能にする客観的な指標の開発が求められていた。

共同記者発表出席者

この情報へのアクセスはメンバーに限定されています。ログインしてください。メンバー登録は下記リンクをクリックしてください。

ログイン