フランスで、石油由来の化学物質を制限または排除したナチュラル化粧品が存在感を示すようになってから10年以上経つ。最初に市場に導入されたのは基礎化粧品だった。次に口紅などのメイク用品が登場した。今では種類も豊富で、ナチュラルなものだけで化粧品をそろえられるようになった。背景には、消費者が安全な食べ物を求めるようになってオーガニック食品が普及し、今やどのスーパーでも買えるようになったことがある。ナチュラル化粧品はその延長線上にあると言えよう。

こうしたナチュラル志向のニーズに応える商品が増えている中で、比較的遅れていたのが香水の分野だったが、ここ数年ナチュラル香水を製造するメーカーが増え、メディアにも登場するようになった。ただ女性誌などでは、「ナチュラル香水」とは何を指すのかを明確に示しておらず、消費者には漠然としたイメージしか伝わっていないようだ。

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