花王は2023年1月より、花王プロフェッショナル・サービス(以下、KPS)を通じ、企業や団体の感染症対策をサポートするBtoB衛生ソリューションの事業化を開始する。それに伴い、新会社「キラリアハイジーン株式会社」(KPS100%子会社)を設立し、さらなる衛生的な社会の実現を目指す。

花王グループは、2021年より「未来のいのちを守る~Sustainability as the only path」をビジョンに掲げた中期経営計画「K25」をスタートさせた。健康で持続可能な社会の実現に向け、ライフケア事業では、業務用衛生分野(KPS)を通じて、人々の日常生活における感染症の効果的な予防に取り組んでいる。

業務用衛生分野を担うKPSでは、これまでも、飲食店をはじめ、介護施設、病院、宿泊施設向け業務用製品の販売や、衛生管理に関わるノウハウ提案を行なうことにより、生活者が快適に安心して過ごせる環境づくりを考えてきた。2020年以降は、コロナ禍による社会の衛生意識の高まりを受けて、行政や公共施設に向けた提案をするなど、活動領域を拡大している。高い衛生意識が継続する中、社会の衛生を守るためには、適切な対策を講じることが重要と言える。しかしながら、企業や施設からは、「感染リスクが高い場所が分からない」「しっかりとした対策を効率的に実践したい」といった声があがっている。

このたび花王では、花王の病原性細菌・ウイルス対策研究による高度な感染症リスクの評価・分析を行う技術と、KPSが培ってきたプロフェッショナルな衛生管理知見の集積により、感染症対策サポートのための新たな衛生ソリューションを開発し、「Kiralia(キラリア)」ブランドとして展開する。そして、2023年1月より、法人に向けた衛生ソリューションビジネスをスタートさせる。事業化にあたっては、感染症対策のサポートとして、お客さまの個々のニーズに寄り添った、より専門性の高いソリューション提案ができる、新会社を設立。業務用製品の販売を担うKPSの傘下で、幅広く活動していくことを目指す。

新たに展開する衛生ソリューションビジネスは、企業や団体の感染症リスクの評価・分析を行なうものである。花王がこれまで培ってきた評価・分析技術資産と、KPSの衛生管理知見の集積により、以下の5つのステップからなるプログラムを構築した。

①各施設における、人の行動、施設内環境、換気をもとに感染リスクを評価・分析し可視化する。

②分析結果を受け、お客さまの状況に合った、適切な改善方法を提案する。

③当該施設で実践できるよう、従業員教育のサポートも実施する。

④提案メニューに沿って、当該施設が感染対策を行なっていることを認定する「Kiralia(キラリア)」ステッカーを付与する。

⑤定期的に感染症対策への取り組み状況を確認。さらなる改善に向けた提案を行う。

 

<新会社概要>

社名:キラリアハイジーン株式会社(KPS100%子会社)

社長:一ノ瀬信二

所在地:東京都墨田区文花213

設立:2023年1月

資本金:1,000万円

事業目的:企業・団体に向けた衛生管理システム、感染防止システムの販売並びにコンサルティングサービス