ちふれホールディングスは、全国のちふれグループ直営店8店舗で、「エシカルマーケット―MOTTAINAIワゴン―」の展開を10月1日から開始した。商品の入れ替えなどにより、売り場からやむを得ず撤去されるものの、品質には問題がない商品を特設のワゴンで販売することで、化粧品の廃棄量削減につなげる。
同時に、10月から直営店では「ちふれグループポイントカード」の運用を終了し、新たに「ちふれ直営店エシカルカード」をスタート。「エシカルマーケット」の商品を購入した場合は、購入価格の30~50%の特別ポイントが付与され、次回以降の買い物時に利用できる、直営店独自のサービスを提供する。お客自身が買い物を通じて、お得にポイントを貯めながら、化粧品の廃棄量削減にも貢献できる顧客参加型のサステナブルな仕組みとなっている。
「化粧品は春と秋に大きな商品の入れ替えがあり、極力抑えるよう努めても返品や廃棄が発生してしまいます。やむを得ず発生してしまったこのムダをなくすため、まだ使用可能な化粧品を有効活用するのが『エシカルマーケット』です。単に販売価格を下げるのではなく、ブランドの価値をしっかり伝えながら、エシカルな活動とお客さまのメリットを両立させました。お客さま、企業、環境それぞれにとって、好循環が生まれる仕組みを構築したいと思っています」(ちふれ)。
直営店の一つである「シーマルシェ 川崎アゼリア店」では、9月1日から先行運用を開始。お客からは、新たな取り組みに対する前向きな意見が多く聞かれたという。「エシカルな商品、環境に配慮した商品、SDGsに取り組んでいる企業の商品を購入したいというお客さまが増えていると感じました。弊社がエコな活動を続けていることをご存知のお客さまが多いため、新しい取り組みにも共感していただけるのだと思います」(ちふれ)。
ちふれは、1974年に日本初となる詰め替え化粧品の開始や、エコマーク認定第1号となったフロンガスを使わないヘアスプレーの販売など、環境・社会・経済の課題に継続的に取り組んでいる。現在「エシカルマーケット」に置かれているのは「ちふれ」の商品のみだが、今後は「綾花」「HIKARIMIRAI」「ドゥーオーガニック」「ドゥーナチュラル」にも対象を順次拡大していく。今回の「エシカルマーケット」の導入により、コスメロスの問題にも向き合い、サステナブルな活動に一層貢献していく。
月刊『国際商業』2022年12月号掲載