コーセーは4月13日、沖縄のサンゴ養殖の専門家・金城浩二氏と連携して、日やけ止め使用がサンゴの成育に与える影響を確認できる評価法を確立したと発表した。同評価方法により、紫外線吸収剤の有無の両方で、コーセーで汎用されている日やけ止め剤型(ジェル、ミルク)を評価したところ、いずれもサンゴの成育に悪影響を与えないことが確認できたという。

日やけ止めに含まれる一部の紫外線防御成分は、サンゴの成育への悪影響が報告されており、米国ハワイ州などのサンゴ礁を有する地域では販売や持込み、使用が禁止されている。一方で、米国パーソナルケア製品評議会では、科学的根拠が十分でないと懸念しており、紫外線から人々を守る有効な手段である日やけ止めの使用を控えることには慎重な姿勢をとっている。

コーセーは、こうした状況を踏まえ、2009年から継続している雪肌精「SAVE the BLUE」プロジェクトによる、サンゴ保全への取り組みを研究領域にも広げ、22年2月にはメトキシケイヒ酸エチルヘキシル(オクチノキサート)など7種類の紫外線防御成分が環境濃度においてサンゴの成育に影響を与えないことを確認。

そうした中、今回、日やけ止め使用がサンゴに与える影響を評価できる方法を確立し、汎用される日やけ止め剤型(ジェル、ミルク)にて、サンゴの成育に影響を与えないことを確認するに至った。これにより、コーセーは、今後、市販する日やけ止め製剤や使用シーンの変化に合わせたサンゴへの影響を保証することが可能となる。