クラシエホームプロダクツの行武久幸社長は、年頭所感を述べ、昨年のヘアケア、スキンケアの手応えと展望を語った。以下はその要旨である。


 

2021年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

まず、新型コロナウイルスに罹患された皆さまに心からお見舞い申し上げますとともに、医療従事者の皆さまのご尽力に感謝申し上げます。そして、昨年中、弊社並びに弊社商品に対し、格別なご高配を賜わりましたことに、厚く御礼申し上げます。

2020年は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大という全く予期せぬ状況に置かれた年となりました。本来であれば、国を挙げて東京オリンピック・パラリンピックを盛り上げていたところが、国を挙げてコロナ禍に対応することを余儀なくされました。その中で、未知のウイルスに対し、社会全体が不安な中、手洗いやマスク着用の励行や人々の思いやり、新しい生活様式、働き方へ向けた様々な知恵など、日本人のやさしさ、強さをあらためて知ることができた1年でもありました。

弊社におきましては、このコロナ禍の下、当初の予定通りに新商品を発売することもできたものの、インバウンド需要の減少や外出機会が減る消費者の生活様式の変化などの影響もあり減収となりましたが、トイレタリー業界の皆さまのご支援・ご指導のもと、おかげさまで増益を確保できる見込みとなりました。

ヘアケアカテゴリーでは、主力ブランドの『いち髪』から、流す瞬間からしっとりしたまとまりを感じていただける「プレミアムラッピングマスク」を発売したほか、季節にあわせた限定商品「春めきの香り」、「月下美人の香り」を発売し、ご好評をいただきました。『ディアボーテHIMAWARI』は「ムーミン」とのコラボデザイン限定商品をご購入くださったお客様が通常商品をご購入くださるという良い流れができ、ブランド全体の拡大につながりました。『マー&ミー』はインバスシリーズに新ライン「ダメージリペア」を追加するとともに、洗い流さないトリートメント&スタイリングシリーズを新発売し、大人と子どもが一緒に使えるヘアケアブランドとしての存在感の強化を図りました。『プロスタイル』は、発売30周年を記念して「バービー」とコラボレーションしたプロモーションを展開し、外出機会の減少に伴うスタイリング需要の減少の影響は限定的となりました。

スキンケアカテゴリーでは、『ナイーブ』ボディソープで、夏季恒例のクール系限定商品のほか、大人から子どもまでに大人気の「すみっコぐらし」とのコラボデザイン限定商品を発売。さらに「泡で出てくるボディソープ」に「しっとりタイプ」を新発売し、家族みんなで使えるボディソープとして、楽しいバスタイムを提供してまいりました。そして、手洗い機会の増加に対応した「薬用泡ハンドソープ」の数量限定発売も行いました。『肌美精』は、マスクシリーズがインバウンド需要減速の影響を受けておりますが、肌美精独自の立体形状3Dシートマスクの特長を伝える様々なプロモーションを行う一方、中容量タイプの「Hadabiフェイスマスク」や、パッケージにもこだわり季節の香りを意識した限定商品「超浸透3Dマスク(冬)」などを発売し、『肌美精』シートマスクファン拡大への挑戦を続けています。また、基礎化粧品カテゴリーでは、「美肌キメテクノロジー」を採用した基礎化粧品シリーズ(化粧水4品、乳液1品、オールインワンジェル2品)を新発売したほか、乾燥小じわケアのリンクルケアシリーズをリニューアルし、新アイテムとして「濃厚密着アイクリーム」を新発売しました。さらに、2021年2月の発売に先駆けて、シワ改善ができる「肌美精プレミア 薬用3Dマスク(医薬部外品)」を11月に数量限定で発売しました。30~40代の乾燥による小じわ悩みから、40代後半以降の本格的なシワ悩みまで対応する商品ラインアップの充実を図っています。

ワクチン開発が進み、新型コロナウイルス感染収束への期待が高まってきているとは言え、2021年も、経済においても人々の生活においても予断を許さない状況が続くものと思います。しかし、このような状況だからこそ、お客様に必要な商品をきちんと供給することがメーカーの責務と考えております。クラシエグループは「夢中になれる明日 Kracie」というコーポレートスローガンを掲げ、世界を夢中にする商品づくりを目指しております。2021年のクラシエホームプロダクツは、常に「お客様目線」を持ち、お客様が手に取って「わくわく」する商品や売り場に「わくわく」が生まれる売り方を提案し、「世界を夢中に」してまいります。

最後になりましたが、本年もなお一層のご支援、ご指導を賜りますようお願い申し上げますとともに、皆さまの益々のご健勝とご繁栄を祈念申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。