業界の違いを乗り越え美容師に響く商品を開発

コーセー社のオープンイノベーションの取り組みが軌道に乗っている。その代表例は、2017年1月に資本業務提携を結んだ美容室専売品メーカー、ミルボン社との協業だ。同年7月にコーセーミルボンコスメティクス社を設立。化粧品メーカーとして70年以上の歴史を持ち、国内外で認知度の高いブランドを持つコーセー社と美容室チャネルを深く知るミルボン社の知見を掛け合わせて開発した美容室専売化粧品ブランド「iMPREA(インプレア)」の取扱店舗数は、19年9月の発売から約1年で500店超に到達している。

もう一つの成果は、「太陽の下で安心して暮らせる環境を」追求するSunshine Delight(サンシャインデライト)社との取り組みである。当時、同社の伊藤瑛加社長が現役女子高校生であったことに注目が集まりがちだが、コーセー社と行っている保育園や幼稚園に通う子どものUV対策に着目した日やけ止めの開発は、新型コロナ禍の20年に実証実験が終了。21年夏頃の事業化が視界に入るなど、両社の取り組みは急加速している。

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