ファンケルは、グループの全従業員約4000人に必須栄養素のサプリメント「ビタミンD」を無料で配布すると発表した。
期間は2020年10月から21年3月までで、1人6袋(6カ月分)配布。ビタミンⅮは脂溶性ビタミンで、食事からの摂取に加えて日光に当たることで皮膚でも産生される。ファンケルの研究所でコロナ禍による外出自粛の影響を調べるため、従業員のビタミンDの充足度を調査した結果、欠乏または不足者の割合が高いことが分かった。さらに、秋冬は日照時間が短く、食品(食事やサプリメントなど)で補わなければ、体内のビタミンDが不足することが想定される。こうした科学的な事実を踏まえ、従業員の健康を守ることを目的に「ビタミンⅮ」の無料配布に至った。
同社のビタミンDのサプリメントは、20年4~9月通販売り上げが前年同期比270%を記録。ビタミンDは一般的に骨を丈夫にする働きが知られているが、今年は同栄養素のさまざまな働きが口コミで広がったことも影響して、20年4~9月の「ビタミンD」の売り上げが伸びており、店舗も含めた全体でも同2倍以上に伸長、お客からのニーズも高まっている状況だ。富士経済の調査によれば、国内のビタミンD市場全体でも20年は対前年比で260%を超える大幅な拡大となる見込みだという。