ライオンは7月9日、今年6月に同社の福岡オフィスにおける博多湾自然環境保護活動支援を開始したと発表した。これにより、全15事業所での生物多様性保全活動を実現したことになる。同社は、持続可能な社会の実現に向けて、「脱炭素社会」と「資源循環型社会」の実現、そして自然との共生に取り組んでおり、また自然との共生の取り組みの一つとして、生物多様性保全活動の活性化を掲げ、2020年に国内の同社グループ会社の全事業所での実施を目標としていた。今回の福岡オフィスでの実現により、目標達成となった。

生物多様性保全活動は、03 年に小田原工場にて酒匂川水系のメダカの繁殖、ホタルの育成の活動からはじまり、今年6月に福岡オフィスでの海岸清掃(ラブアース活動)を通じた博多湾自然環境保護活動支援の開始をもって、全事業所での活動を本格的にスタートすることになる。

ライオンの事業活動は自然環境や生物と深いつながりがあることから、これまで自然の恵みを持続的に享受するため、環境への負荷を減らすなど、生物多様性に与える影響をゼロに近づける取り組みに力を入れてきた。その上で、自然には地域ごとに個性があり、それぞれの地域特性に応じた生物多様性の保全活動と持続可能な利用が重要との考えを示している。 そうした中、近年では、工場やオフィスが立地する地域の生物多様性を積極的に守るために、地域団体やNPO法人と共同で、森林整備や生物多様性保全活動に力を入れている。

生物多様性保全活動に事業を通じて取り組むために、まずは従業員一人一人が意識を高めることが大切だ。そのため、ライオンでは従業員一人一人が生物多様性保全活動に参画することを目指し、各事業所において、それぞれの地域の課題に対応したテーマを設定し、地域と連携した持続的な活動を推進することとした。

ライオンは、今後も環境保全およびその活動支援に努め、サステナブルな社会の実現に貢献していく考えだ。