インバウンドは水物――。それは最初からわかっていたが、中国人の爆買いに目を奪われ、国内戦略がインバウンド一辺倒になった企業は少なくない。2019年1月の中国EC法施行で購買代行業者の動きが沈静化すると、国内の業績が急落。目先の数字を追った反省の上に立ち、国内戦略を見直す動きが出ている。

20代の消費者は3000円以上を敬遠

インバウンドを除いた国内化粧品市場は、どのような状況なのか。True Data社が保有するデータのうち、ハウスカードを用いた購入者を抽出することで、ほぼ日本人の購買動向を把握することができる。図表1の化粧品カテゴリー別価格帯構成比を個数ベースで見ると、スキンケアは1000円未満で過半数、ベースメイクは2000円未満で約6割、ポイントメイクは2000円未満で約90%を占めており、相変わらず生活者の財布の紐は堅いようだ。

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