小売業の中で返品が断トツに多いのはドラッグストアだ。そもそもクスリは返品が前提の商取引で、季節商品は見込み違いが生じやすく売れなければ返せばいいが常態化。結果、返品への悪の意識が薄くなり、日用雑貨、食品へと扱いが広がっても売れなければバンバン返す。その行儀の悪さにある食品メーカーの営業マンは口をあんぐり、「どうなっているんだ」と嘆きとも怒りともつかない愚痴を耳にしたことがある。

「返品は悪」はメーカー、卸にコスト増を強いるからという理由以上に、環境問題、資源問題とも直結。今日言われるSDGs(持続可能な開発目標)に背を向ける行為でもあるからだ。「確かに一時期に比べるとドラッグ業界にも返品は悪の意識が芽生え、本部の壁に貼られた返品は止めようというポスターも多く見るようになった」(日雑卸)という指摘もある。

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