マツモトキヨシホールディングス(HD)は12月6日、静岡・牧之原市の富士山静岡空港旅客ターミナルビル2階に「マツモトキヨシ富士山静岡空港店」をオープンした。空港内の店舗としては羽田空港・福岡空港・成田空港に続いて4店目。搭乗を待つ日本人観光客やインバウンド(訪日外国人)を呼び込む。また同日、隣接する約150席のフードコート(飲食店3店)も営業を開始しており、地域住民を含め、搭乗者以外の利用者を呼び込む狙いもある。
売場面積58平方メートルの中には、約4000の商品を揃える。化粧品を中心に、医薬品、健康食品、日用品、PB「matsukiyo」などを取り扱い、免税にも対応する。訪日観光客に人気の商品を店舗正面に置き、レジ近くには「おすすめ商品」、「お買い得商品」コーナーを設置した。
同店の吉田友店長は「インバウンドのお客様はもちろん、国内線を利用するお客様、地域住民の皆様にも利用いただけるような品揃えを目指して、店づくりをしていきたい」と意気込む。また、マツモトキヨシHD・経営企画本部の高橋伸治広報室長は「従来は空港への出店は、インバウンド中心の品揃えとなるが、富士山静岡空港は飛行機を利用せず、憩いの場として利用している方が多くいる。そうした方の利用をさらに広げ、地元の方だけではなく、一つの施設として使っていただきたい。そのため地域住民の方も利用できる品揃えを目指した。その意味で、新たな顧客分析ができる店でもある」と語る。
富士山静岡空港はターミナルビルの増改築に合わせてテナント一新を進めており、今年4月以降、カフェや物販店、マッサージ店など順次営業をはじめている。来年以降も飲食店など新店舗がオープンする予定。同空港・商業コンセッション室の田倉義弘室長は、今回のマツモトキヨシの出店を“お客を呼び込む看板”と位置付け、「リニューアルを進める際、4年前にアンケートを実施した。搭乗するお客様から一番多かったのは、ドラッグストアがない、旅行に行く前に薬を買いたいといった要望。マツモトキヨシは特に中国人から絶大な人気がある」と語った。