日本ロレアルが展開する「LA ROCHE-POSAY(ラ ロッシュ ポゼ)」は10月24日、東京・上野の東京国立博物館・表慶館で皮膚科学の研究と患者支援の取り組みを伝える体験型イベント「LIVING LAB―生きた皮膚科学が肌の未来を創る―」を開催する。抽選で選ばれた一般客500人を招待する。赤ちゃんからがん治療中の人まで、紫外線対策から深刻な肌ダメージへの修復アプローチまで、幅広い肌の悩みに向き合う研究と活動を紹介。展示や実験、専門家と当事者の対話を通じ、肌のケアで人々のより良い人生を支えるブランドの姿勢を伝える。

開催の背景には、製品とともに、その開発を支える皮膚科学や患者支援への理解を広げたいという思いがある。日本ロレアル ダーマトロジカル ビューティ事業本部の長谷友紀子事業本部長は、「日本では、まだまだダーマコスメとは何かが伝わりきっていない。患者や肌に悩みを持つ人のための皮膚科学を知っていただきたい」と話す。イベントでは、皮膚科医と連携した製品開発や、がん治療に伴う肌の副作用への支援など、活動全体への理解を広げることを目指す。

「LIVING LAB」は、研究所を飛び出し、実生活で必要とされる「生きた皮膚科学」を人々と形にしていく場を意味する。今年はパリ、上海でも開催され、日本では今回のように大規模にブランドの活動を伝えるイベントは初めてとなる。会場選びには、フランスのラ ロッシュ ポゼ村に湧くターマルウォーターを原点に、50年以上の歴史を重ねてきた背景がある。科学とともに文化や歴史にも根差すブランドとして、日本でも歴史ある建物を選んだという。

イベントは、来場者がブランドの研究員の一員となり、ブランドの歩みや皮膚科学研究を学び、製品や技術を体感できるよう、六つの部屋で構成した。入口の「レガシー」ルームでは、ブランドの皮膚科学の原点を紹介。「ディスカバリー」ルームでは、紫外線や加齢などによる肌ダメージをパネルで解説するとともに、白衣を着て撮影できるブースを設けた。「インビジブル ワールド」では、日常生活でさらされる大気汚染をスモークで表現。「ドリームサイエンスラボ」では、ロレアル独自の整肌成分「メラジル」の働きを試験管を使った実験で紹介するなど、研究の最前線に触れる機会を用意した。「セーフティアンロックド」ではブランドの取り組みを動画で紹介し、「LRPカフェ」は休憩スペースとした。

ブランドを象徴するダーマコスメは、皮膚科学を意味するダーマトロジーと、化粧品を意味するコスメティックスを組み合わせた言葉だ。ラ ロッシュ ポゼは皮膚科医と共同で製品を開発し、さまざまな肌タイプでのテストや臨床試験を通じて、安全性と有効性を追求してきた。世界で10万人以上の皮膚科医が推奨し、皮膚科医と850件以上の臨床試験を実施。医学誌には180報以上の論文を発表している。皮膚科学分野の研究論文数で世界第1位(学術文献データベース「スコーパス」データによる)でもある。

研究の特徴は、健康な肌に加え、ニキビや湿疹、乾癬、酒さなど、さまざまな状態の肌で安全性と有効性を検証している点にある。開発のあらゆる段階で安全性に配慮する「セーフ・バイ・デザイン」の考え方も徹底。紫外線から肌を守る「トーンアップUV」や、マイクロバイオーム研究を背景に開発した「シカプラスト リペアクリーム B5+」など、研究の成果を日々のスキンケアにつなげている。

左:阿部一二三選手 右:皮膚科医の友利新氏

 イベント前日のプレス向けプログラムでは、柔道家の阿部一二三選手と皮膚科医の友利新氏が、肌と日常生活の関係について語った。阿部選手は、柔道着との摩擦や乾燥に幼い頃から気を配ってきたという。練習やトレーニングに伴い1日に3回ほどシャワーを浴びることもあり、化粧水やクリームを持ち歩き、保湿を心掛けていると説明した。

友利氏は、肌の悩みが生活の質(QOL)に影響することを指摘。かゆみで勉強に集中できない、ニキビが気になり人の目を見られない、好きな服を着られないといった例を挙げ、肌の状態を観察し、バリア機能や肌を取り巻く環境に目を向ける大切さを伝えた。

梅宮アンナ氏

乳がんの治療を続けるモデル・タレントの梅宮アンナ氏は、治療中に湿疹やほてりなどの肌トラブルを経験し、どのようなスキンケアを使えばよいか分からなかったと振り返った。9月には、国際対がん連合(UICC)が香港で開いた世界がん会議にラ ロッシュ ポゼと参加。患者を支える特別キットなどの取り組みに触れ、「自分が病気になった時に受け取りたかった」と語った。

ラ ロッシュ ポゼは日本でも、がん治療に伴う肌の悩みを支える活動を進めている。患者団体との協働に加え、治療中のスキンケアについて学べるオンライン学習を展開。修了すると、1回につき1ユーロがUICCに寄付される仕組みを設け、患者本人だけでなく、家族や友人など周囲の人も学び、支援に参加できる機会をつくっている。

肌の悩みを抱える人の声を聞き、研究と製品開発、情報提供に結び付けることが、今回のイベントを貫く考え方だ。長谷事業本部長は「最先端のテクノロジーと皮膚科学に真摯に向き合い、常に人を中心に据えたブランドでありたい」と語る。肌のケアを通じ、一人一人が自分らしく毎日を過ごせるよう支えていく。