矛盾の両立が強さを生む
ロレアルに転職した当初、ブランカ・ジュティ氏は意外な印象を抱いた。「多くの点で、非常にサイロ化された会社」だったからだ。サイロ化と聞けば、通常は組織の弱点を意味する。部門や事業が内向きになり、部分最適に陥りやすい。フィンランドの通信大手ノキアでマーケティング担当副社長を務めた経験を持つジュティ氏は、創業117年を迎えた世界最大の化粧品メーカーで、こうした組織構造が機能するのかどうかに興味を持った。そこで見えてきたのが、「船団」という組織像だった。
現在、ロレアルでチーフ・コーポレートアフェアーズ&エンゲージメントオフィサーを務めるジュティ氏は、「ロレアルは、一隻の大きな船ではなく、船団のようなものです。小さな船がたくさんある。だから私たちは非常に機敏に動ける。しかも、全船団が同じ方向に進んでいるので、大きな売上規模も維持できます」と説明する。
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