ヘアサロン経営の救世主になるか。カラーやパーマなどの施術中に広告を流し、商品購入を促すデジタルサービスが話題だ。原材料費や人件費が高騰しても、顧客離れを招く施術料金の値上げはやりにくい。高単価の商品を売り込みたいが、技術屋の美容師はセールストークが苦手である。そこで台頭するのがセット面に設置したモニターに商品情報を流し、購買意欲を引き出す手法。ヘアサロンの店販比率が向上するのではないかと話題になっている。
理美容メーカーで先行するのは、ミルボンとタカラベルモントだ。ミルボンは、美容師からお客に商品情報を提供しやすく、お客自ら商品情報を取りにいきやすい・買いやすい環境や仕組みを自社ヘアケアの成長の要と位置づけている。そのための取り組みの一つである「スマートサロンビューア」では、施術で使うシャンプー、トリートメント、コスメなどの情報をタブレットに表示。美容室での施術後に自宅で気になった商品を購入できる自社ECサイト「milbon:iD」との相乗効果で、商品販売の機会損失を減らしている。タカラベルモントのスマートデバイスミラー「ECILA(エシラ)」は、美容師による施術に関するさまざまなカウンセリングを補助する機能の一つとして、顧客情報に合った商品のレコメンド機能を搭載。だが、設置台数は伸び悩み、サロン経営の支えになるか効果検証が続いている。
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