北欧州に暮らす日本人の間で、冬になると話題にあがるのが「暗い時期の過ごし方」である。冬は本当に暗く、寒く、辛い。筆者が住むオランダでは、9月に入ると1週間単位で日照時間がどんどん短くなり、10月末にウィンタータイムに切り替わると日に日に加速し、ついに冬至の頃には日の出は8時30分、日没は16時30分頃と、日照時間がわずか8時間弱。夏至の頃の16時間と比べると半分以下になる。さらに天候も悪く、太陽が顔を出しても、その光は弱々しい。この曇天に慣れているはずの現地の人々でもうつ病になるほどだ。

外が暗くて寒いからこそ、家の中でいかに快適に過ごすかが大切になってくる。長い夜、オランダの人々は天井の照明で部屋全体を煌々と照らすより、間接照明で温かみのある雰囲気を作り出すことを好む。こうした雰囲気作りに一役買っているのがキャンドルである。

たくさんのキャンドルを並べてムード作り。欧州の冬は「巣ごもり」という言葉がぴったりくるうえ、煉瓦の家にはキャンドルが似合う

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