花王は、ギフト市場の回復を見込み、攻勢に打って出る。
23年5月8日、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが「5類感染症」に移行。アフターコロナが本格化し、生活者の外出の機会は増えている。人と人の交流が増えるほど、ギフト市場の需要は戻るのは間違いない。
中元・歳暮ギフト市場の全体的な縮小傾向が続く。それに加えて、22年の中元市場は、新型コロナの影響もあり、金額が前年比95.3%、件数が93.7%とダウントレンドとなった。
その内訳をみると、贈答世帯率が2.2%減の41.9%。50代以上の構成が約7割と非常に高い。インターネットでの購入はコロナ禍以降加速し、全体の約2割を占めるようになるなど、生活者の購入方法も変化している。
また、衣料用洗剤ギフト市場においては、粉末セグメントが縮小し、濃縮タイプを含む液体セグメントの構成は約90%となっている。液体セグメントでの濃縮液体と在来液体の構成比は、在来液体がやや上回る状況となっている。なお、液体セグメントにおける機能別の構成比は、洗浄が約6割、抗菌が約3割、香りが約1割となっている。
この環境下で花王は、23年中元において、購入単価アップが見込まれる「アタックZEROギフト」の提案と併せ、22年秋に新発売し、売上好調の在来液体洗剤の「アタック抗菌EXギフト」を中心にカタログと店頭展開を行う。
また、コニュニケーション施策では、「贈り物のスタンダード」や「貰って喜ばれる機能を兼ね備えた商品」といった認知の向上と定着を図るとともに、新型コロナの影響で消費者の衛生意識が定着していることを踏まえ、洗剤ギフトが「“清潔”を贈る」ギフトである、などのコミュニケーションも引き続き力を入れる。
店頭では「アタックZEROギフト」を核としたアタックギフト総合展開と、販促物設置による購買意向の喚起や商品特長の認知を促進し、Webではブランドサイトでのラインアップ紹介と贈答知識の啓発を図る考え。花王は衣料用洗剤ギフト市場の活性化に本腰を入れる。
アタックギフトのブランドサイト www.kao.co.jp/attackgift/