花粉対策市場が盛り上がっている。外出増加や脱マスクに加え、今年はスギ花粉の飛散量が10年に1度の多さだという。花粉症の罹患率も増加の一途で、市場拡大の条件は整っている。懸念材料は、店頭に並ぶ商品のバリエーション不足。製販一体で消費者ニーズに寄り添わなければ、少子化、世帯数減の国内市場で数少ないブルーオーシャンを生かすことは難しい。

コロナ下の花粉対策市場は逆風が吹き続けた。2020年は、花粉ブロック機能がコロナ対策になるという風聞が流れ、特需が生まれたものの、瞬く間に終焉。そもそも花粉対策市場のボリュームゾーンは、重篤な症状を持つ人ではなく、マスクをしないで症状を抑えたいライトユーザーである。コロナを機にマスク着用が常態化すると、花粉対策商品に手を伸ばす人は激減した。そして22年は徐々に外出機会が増えたが、花粉飛散量は少なかったばかりか、スギ花粉のピーク(2〜3月)にまん延防止等重点措置の発出があり再び外出機会が減少。コロナ下の花粉対策市場は冬の時代が続いた。

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