定番もニッチも男性が買い始めた
フレグランス市場の活況を支えるのは男性客。それを証明するのが個性の強いニッチフレグランスの世界的流行が日本にも到来し、女性だけでなく、男性も反応していることだろう。もともと日本人は無香料を好む傾向が強く、香りを楽しむ文化は希薄。だから、日本のビューティー市場におけるフレグランスの割合は2%以下にとどまる。しかも、そのうち男性の利用者は約2割と極めて小さい需要だった。それにもかかわらず、現在は伊勢丹メンズ館が「メンズ売り場の中でもフレグランスは非常に好調な実績」というように、香りを楽しむ男性が増加傾向にある。これが国内市場拡大の追い風になるのは間違いない。
男性が香りを楽しむニーズの顕在化は、コロナがきっかけだった。家で過ごす時間が増え、豊かな生活空間をつくる需要が生まれると、キャンドルやディフューザーなど、ルームフレグランスに手を伸ばす生活者が多くなった。その嗜好に性差の壁はなく、香りを楽しむ文化に気が付いた男性は、フレグランスなどの香り系商材を買い始めている。
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