リアルが必須の化粧品 デジタル活用は道半ば
2023年は脱コロナが本格化する。昨年末から報道各社が日本政府が新型コロナの感染症法上の位置付けを季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げると報じ始めた。そうなると、生活者の気持ちは変わり、行動変容が起こる。例えば、化粧品売り場では、コロナ下で我慢していたカウンセリングやタッチアップを受けたい人が増加。新宿伊勢丹の冬商戦は、前年から一転、各ブランドがタッチアップ体制を準備。リアルの強みを生かし売り上げを伸ばしたという。
このリアルの売り場での顧客体験は、化粧品の購買に欠かせない要素である。コロナの感染拡大が進み、外出が制限されると、化粧品売り場は閑古鳥が鳴いた。各ブランドはEC対応を急ピッチで進め、必需品の化粧品をECで買う生活者は間違いなく増えた。それをリアルの売り場の終わりの始まり、と指摘する向きもあったが、コロナ感染者数が落ち着きをみせるとともに、化粧品売り場は活気を取り戻した。それは、化粧品が香りやテクスチャーを試し、自分の肌に適したものと納得して買いたい商材だからだ。コロナのような未曽有の事態が起きても、日本女性に根付く化粧ニーズは変わらなかった。
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