常識を打ち破り脱皮するチャンス
――2022年の日用品業界を振り返ると、何が印象に残っていますか。
鈴木 コロナ禍が完全に収束しない中、ウクライナ危機、インフレ進行などが重なり、生活者の価値観や人生観、ライフスタイルが大きく変化しています。コロナ禍や戦争の状況が日々報じられ、非日常を目の当たりにすることが増えました。私たちが当たり前に過ごしていた、家族や友人との平穏な日常がどれだけ幸せなことか。心身ともに健やかでいられる状況がいかに幸せなことなのか。これを改めて認識させられました。ですから、ウェルビーイングが一段と重視されているのです。身体的、精神的、社会的に幸せな状態を持続したいという欲求が生活者の意識の中で間違いなく強くなっています。健康や快適な睡眠につながる機能性表示食品、ペットケア用品、アウトドア用品などが好調なのは、その欲求の表れでしょう。持続性(サステナビリティ)とは多様な意味を持っています。その意識は、世界と比べて日本はまだ消費行動にはっきり表れていませんが、今後は若年層を中心に顕在化していくと思っています。
この情報へのアクセスはメンバーに限定されています。ログインしてください。メンバー登録は下記リンクをクリックしてください。