シンプルなメッセージをいかにブレずに届けるか

現代経営学の祖、ピーター・F・ドラッカーは資本主義社会が1970年代のどこかで、「新しい現実」を迎えたと分析している。製造業からサービス業への転換など、現象面に留まらない根本要因を指摘。一方で変化は段階的に進み、気がつくと風景が変わっているとする。その範に習えば、化粧品業界も大きな岐路に立っており、すでに環境が変わっているのかもしれない。

変化の兆候は2000年代に入って現出していたが、それをさらに進行させたのが今年で4年目に入るコロナ禍であることは指摘するまでもなかろう。断層はあちこちに刻まれたが、化粧品業界にとって最も大きな問題は、化粧という習慣のあり方に変化が生じたことだ。在宅ワークの一般化、外出時のマスク着用は生活に定着している。これがメイクアップという商材に大きなダメージを与えている。

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