化粧品原料業界が沸いている。日光ケミカルズ中央研究所医薬品グループに所属する宇治謹吾研究員に第29回(2021年度)「製剤の達人」が授与されたのだ。この称号は、公益社団法人日本薬剤学会が医薬品製剤技術の研究開発に長年にわたり従事し、研鑽につとめて衆目の一致する高い技術を確立した研究者の業績を称えるもの。また、製剤技術を広く伝承することを目的に同学会が主催する「製剤技術伝承講習会」の講師の認証としても位置付けられている。歴代の称号を授与された人の多くが製薬企業の研究従事者となっている中で、化粧品原料供給企業の研究従事者が同称号を授与されるのは快挙といっていいだろう。日本を代表する化粧品原料メーカーである日光ケミカルズで長年製剤開発に携わってきた宇治氏に現在の率直な気持ち、後進へのメッセージなどを語ってもらった。

――まずは「製剤の達人」の称号を授与された率直な気持ちをお聞かせください。

宇治 薬学系、薬剤学会の称号ですので、医薬品メーカーの研究従事者が歴代受賞されている。そういった点からいくと、化粧品原料メーカーである日光ケミカルズで製剤開発に携わってきた私が授与させていただいたことに驚いているというのが正直なところです。これからの製剤開発の主役となっていく若手に、「製剤技術伝承講習会」にて、長年製剤開発に携わってきた中で得た経験を共有させていただいたことをご評価いただいたのかもしれません。

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