花王は6月1日、カネボウ化粧品のプレステージブランド「KANEBO」の公式アカウントを中国の短尺動画プラットフォーム「抖音(Douyin) 」に開設した。同時にECプラットフォーム「抖音電商全球購(Douyin EC Global)」へも出店し、ライブコマースでの販売も開始した。
中国化粧品市場のさらなる深耕を目指し、若年層の利用者が多い「抖音」「抖音電商全球購」を新たな有力マーケティングチャネルとして活用することを決定。特に消費意欲が高いとされるZ世代へのさらなるブランド浸透を図る。
「KANEBO」の「抖音(Douyin)」公式アカウントでは、定期的にユニークな商品特長などを紹介する動画コンテンツをアップ。美容部員が自ら商品を紹介するコンテンツも発信していく。
一方、「抖音電商全球購」店舗では、オープン後数カ月、毎日ライブ配信を実施する予定。同店においても美容部員が出演する回を設け、顧客とのエンゲージメントを醸成しながら、認知から販売までつなげていくエコシステムを確立していく。取り扱い商品は、オープン時にはスキンケアおよびベースメイクの20SKUを販売、順次2022年の新商品アイテムを追加していく。
「抖音」は、ユーザーがそれぞれの個性を表現し、日常生活の瞬間を記録して発信するための短尺動画プラットフォーム。サービス開始から20年8月には、1日あたりのアクティブユーザー(DAU)が6億人を超え、中国主要プラットフォームの一つになっている。
一方、「抖音」が提唱する新たなEC形態「抖音電商(Douyin EC)」は、「興味EC(インタレストEC)」と呼ばれるもので、高精度のレコメンドシステムにより、消費者の興味・関心に沿った動画コンテンツを見せることで消費欲を喚起、ECでの購買につなげるしくみが特長。また、「抖音電商」の越境販売チャンネルである「抖音電商全球購」には、海外の企業が直接出店できるため、中国国内で販売されていない商品も販売が可能だ。