総合ブランドの多様な商品が市場を活性化

コロナ下で注目を浴びたアイテムの一つに「ハンドクリーム」がある。感染症対策として、手洗い、手指のアルコール消毒の回数が激増し、手指の荒れや乾燥を気にする人が増えた。これまでは使用していなかった、あるいは秋冬のみの使用だった消費者たちが、通年で使用するようになり、その需要が拡大している。この傾向は日本に限ったことではなく、グローバルインフォメーションの調査によれば、ハンドクリーム・ハンドローションの世界の市場規模は2023年には66億9000万米ドルにまで成長すると予想されている。特にアジア太平洋地域での成長が期待されるカテゴリーであるが、翻って日本の現状はどのようになっているのか。日本のドラッグストアでの直近の売り上げランキング20を見てみると、低〜中価格帯の商品が多く並ぶ。市場のさらなる拡大のためには、単価の引き上げも重要となる。以下、四つの観点からハンドクリームのプレミアム化の兆候を探る。

同ランキングのうち、13品が、ニベア花王の「アトリックス」ブランド。アトリックスは21年に日本発売50周年を迎えた老舗ブランドで、その圧倒的な知名度とブランド力で売り上げナンバーワン()を誇っている。

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