フランス世論調査研究所(Ifop)は、2019年、全国で実に170万人もの女性が十分な数の生理用品を買えていないという衝撃的な数字を発表した。また20年に学生協会・全国助産婦連盟が大学生を対象にアンケートをとったところ、30%が生理用品購入のための経済的援助を求めており、10人に6人は生理が理由で学校を休んだことがあり、さらに10人に1人は生理用品がないために授業に行けなかったことがあるという結果が出た。

フランス政府は、こうした状況は長期的に男女平等を著しく妨げるとして対処を急ぎ、今年2月末、全国の大学と、パリを取り巻くイル・ド・フランス県の全ての中学校と高等学校に、生理用品の無償配布機を設置した。ここで注目したいのは、無償配布されるのが「安かろう悪かろう」という粗悪商品ではなく、通常なら購入をためらう消費者もいるような値段が高めのオーガニック製品であることだ。女性の健康を配慮した有機コットンを用い、塩素、人工香料、プラスチックを使用しない製品が選ばれたのだ。

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