迅速な体制の変革で社員一人一人に寄り添う

――2020年の化粧品市場をどう分析していますか。

髙垣 新型コロナの影響が化粧品市場を直撃。感染が拡大し始めた3月下旬ごろから在宅勤務体制をとる企業が増え、外出機会が減少したことで日焼け止め、メイクアップの需要が大きく落ち込みました。受注に関しても日焼け止めのリピート生産は例年に比べて縮小しているように感じます。一方では、外出自粛に伴い生活者の購買行動が変化し、これまで店頭で購入していたスキンケアなどの化粧品をネット通販で購入することに対するハードルが低くなっていることもあり、店頭で購入しにくいデリケートゾーンケアアイテムなどをはじめとしたフェムテック系の商品の購入が進んでいるようです。また、店頭のカウンセリングで生活者一人一人に寄り添ったパーソナルな提案を行ってきたところから、デジタルにおいてもいかにパーソナライズされた対応ができるかチャレンジするところも出てきており、さまざまな潮流が生まれていると実感しています。そこにどれだけ早く対応できるかが試されている状況とみています。OEM業界においては、メイク専業の企業が厳しい一方で、新たな潮流に対応できている企業は、新型コロナ禍でも落ち込むことなく存在感が際立っているのではないでしょうか。

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