ロレアルの環境負荷の軽減における取り組み、および企業の社会的責任に取り組むリーダーとしての姿勢が「国連グローバル・コンパクト・リーダーズ・ウィーク2019」において認められ、「国連グローバル・コンパクト・リード企業」に認定された。これは国連グローバル・インパクトへの継続的な関与と、国連グローバル・コンパクトの10原則への責任ある企業としての遵守が評価されたもので、同社は、50年までにCO2排出量を実質ゼロにするゼロ・エミッションを目指し、世界の気温上昇を産業革命前の水準から1.5℃未満に抑えるために貢献するとしている。

ロレアルのエグゼクティブ・バイスプレジデント(EVP) 兼 最高社会責任者(CCRO)であるアレクサンドラ・パルトは「気候変動は、もはや未来の世代の問題ではありません。ロレアルは、他社に先駆け、生産活動におけるCO2排出量削減に対して高い目標を掲げ、その目標を達成した企業のうちのひとつです。しかしながら、まだ十分ではありません。科学分野における専門家の提言や地球が要することに応じて、環境負荷を軽減すべく、より取り組みを前進していく必要があります」と述べている。

2050年までの実質排出ゼロの目標を段階的に進めていくために、30年までに温室効果ガス排出量の「スコープ1(直接排出量)」、「スコープ2(エネルギー起源間接排出量)」、「スコープ3(スコープ1、スコープ2以外の間接排出量)」における排出量(絶対量)25%削減を目指す(基準年:2016年)。またゴール達成のため、25年までに工場・研究・オフィスにおける「スコープ1」、「スコープ2」の排出量(絶対量)100%削減を目指す。

同コミットメントは、17年10月に「科学的根拠に基づく目標イニシアチブ(SBTi)」により、科学的知見と整合した削減目標として検証されており、2020年以降の地球温暖化対策の国際的枠組みを定めた「パリ協定」に準じる。

同アプローチは、ロレアルが10年にわたり取り組んできたバリューチェーン全体におけるカーボンフットプリント削減に続くものでもある。05年から18年までに工場での温室効果ガス排出量77%削減をすでに実現しており、また38の拠点で、18年末までにカーボンニュートラルを達成している。これらの実績が認められ、国際的な環境評価NGOであるCDPから、気候変動の取り組みに対し、6年連続で「A」評価を与えられている。

今回のロレアルのリード企業認定について、国連グローバル・コンパクトのリセ・キンゴCEO 兼 事務局長は「リード企業各社は、国連グローバル・コンパクトに高い水準で取り組んでいます。新たに発表されたリード企業のように、組織の大きさに関わらず、持続可能な取り組みを継続的に改善していき、より良い世界のために行動を起こすことがかつてないほど求められています」と述べている。