微細藻類ユーグレナを配合する新たな製品の開発可能性を共同で検討する包括的提携契約を締結している武田コンシューマーヘルスケアとユーグレナ社は、国立大学法人東北大学大学院農学研究科食品機能健康科学講座食品化学分野の都築毅准教授との共同研究において、ユーグレナの粉末と野菜粉末の同時摂取により、腸内細菌叢の調節を介して内臓脂肪蓄積の抑制作用および抗炎症作用を示唆する研究結果を確認したことを発表。同研究成果は、オンライン科学誌「Nutrients」に10月3日付で掲載された。
ユーグレナは、特徴的な構造をもつβ-グルカンである不溶性食物繊維パラミロンと多種類の栄養素を含む微細藻類の一種で、新しい健康食品として注目されており、これまでに、基礎試験において肥満および糖尿病の症状を軽減するなど、さまざまな研究結果が報告されている。
同研究では、マウスにパラミロン粉末、ユーグレナ粉末、およびユーグレナ粉末と水溶性食物繊維が豊富な野菜(大麦若葉、明日葉、ケール)の粉末の混合物を与え、それらがマウスの健康状態に与える効果を評価。研究の結果から、ユーグレナ粉末と野菜粉末の同時摂取による腸内細菌叢の組成変化が、内臓脂肪および血清中の炎症性サイトカインの減少に寄与したことを確認した。