コーセーが8月21日に発売した新スキンケアブランド「ルシェリ」の「ハートリフト体験&購入者限定抽選会」が始まった。場所はイオンモールの筑紫野(9月1~2日)、幕張新都心(10月6~8日)、名古屋茶屋(10月20~21日)のイベントスペースである。
ハートリフトは、同ブランドのコンセプトで、鼻先から左右の頬を囲み、あご先で結ばれるハート形状のこと。頬の高い位置にツヤ・ハリのある立体的かつ引き上がった顔立ちほど、キレイなハートに見える。誰でも一目でわかるエイジングケアの指標になる。
このコンセプトを伝えるために、コーセー初の体感アプリ「ハートリフト シュミレーター」を開発。iPadで顔の写真を撮り、画面のバーを左右に動かすと、ハートの形状が立体的になったり、崩れたりする。自分自身の肌の未来を感じることで、エイジングケアを自分ゴト化させて、ブランドへの興味を引き出す仕組みだ。
「ハートリフト体験&購入者限定抽選会」の流れは全会場とも同じ。例えば、10月6日のイオンモール幕張新都心では、まず、7人のスタッフがサンプルを片手にお客に声がけ。サンプルを受け取るのみでも構わないが、「ハートリフト シュミレーター」に興味を持ったお客は体験ブースに誘導。自身のハート形状の変化を見たあと、希望者には美容部員7人がコーセー独自のフェイシャル美容機器IM-CUBEを使って「ルシェリ」のタッチアップを提供した。また購入者には、抽選で会場限定オリジナルグッズをプレゼントした。
さらにお客の悩みに応じて、メイク品はもちろん、10月16日発売のシワ改善美容液「ONE BY KOSÉ ザ リンクレス」などを訴求していた。それもあって「ONE BY KOSÉ ザ リンクレス」の予約数は好調に推移しており、この勢いを維持すると、全国のイオン合計でコーセー史上過去最高の予約数に達する見込みだ。同社チェーンオペレーション推販部推販課の水野嘉明氏は、イベントの成果を次のように語る。
「イベントは3日間で6000人のお客様にサンプルを配布。『ハートリフト シュミレーター』の体験者は1200人で、タッチアップは600人に到達。イオンモールに協力していただいたことで、これだけのお客様にアプローチできたことに手応えがある。スキンケアのブランドスイッチはなかなか難しいが、次の購入時の候補に『ルシェリ』が入ったお客様は多いはず。そして美容部員のタッチアップへの意識も高まっているのは相乗効果だと考えています」
確かに、「ハートリフト体験&購入者限定抽選会」に参加した美容部員は「ハートリフト体験は、今までしたことがないから楽しいというお客様の声が多い。特に30代主婦層の反応がよく、肌悩みを聞きながら、『ONE BY KOSÉ ザ リンクレス』などを紹介しやすい。手を伸ばしやすい価格帯も含めて、店頭活動がやりやすい」と話す。
ルシェリの目標は、同社の代表ブランド「雪肌精」に並ぶ売上規模にすることだ。水野氏は「手軽にアプローチできるミニイベントを企画し、矢継ぎ早に行うことで、『ルシェリ』の認知拡大を進める」と指摘。満を持して発売したシワ改善美容液を含め、18年秋冬はコーセーにとって勝負どころだ。