コーセーは、米国ラスベガスにて2025年1月7~10日に開催された世界最大級のテクノロジー見本市「CES 2025」に出展し、1400名を超える来訪を迎えた。展示したMR(Mixed Reality、複合現実)メイクシミュレーション「Mixed Reality Makeup」は、自分の顔にリアルタイムでメイクを投影できるサービスであり、幅広い業界の体験者から驚きや好評を得たほか、回答者の半数以上が自身の業界でのビジネスの可能性を感じると答えた。今後、同サービスはビューティに留まらず、エンターテインメントなど業界の垣根を越えて拡販していく。

CES 2025は米国ラスベガスに世界中から4500社以上の出展者、14万人を超える参加者が集う、大規模なテクノロジーイベントとなった。同社では23年の初出展から引き続き、高速プロジェクションマッピングによるMRメイクシミュレーション「Mixed Reality Makeup」を展示した。今回は幅広い企業へのサービス提供を見込んだ商談を行えるよう、2種類のブースを提供した。歌舞伎などの20種類のドラマティックなメイクパターンを簡単に試せる「エンターテインメントブース」と、アイカラー・リップ・チークの色や形を細かく選んでナチュラルメイクを再現でき、それを反映した実際のメイクまで施せる「カウンセリングブース」だ。

同社のブースには少なくとも1400名以上が来場し、多くの人に実際のサービスを体験してもらった。体験後のアンケートでは、満足度は5段階評価で平均4.8点と非常に好評であり、実際のメイク試着と比べた利点として、簡単さ、楽しさ、比較のしやすさなどが挙げられた。「メイクが得意ではないので嬉しい」「みんなの役に立つ」といった意見も寄せられたほか、普段は選ばないグリーンのアイメイクをまとって笑顔で帰る体験者など、新しい自分の発見を感じさせる様子も見受けられた。また、自身の業界のビジネスへの活用についても、回答者の57%が「可能性がある」と回答しており、国内や美容業界に留まらず、応用の可能性があることが示唆された。

同サービスはブース内に座ってパネルを操作するだけで、一瞬で自分の顔にメイクを投影できるメイクシミュレーションシステムだ。この技術はコーセーと東京科学大学 工学院情報通信系 渡辺義浩研究室が協同開発したものであり、同サービスは22年8月からコーセーのコンセプトストア Maison KOSÉ 銀座にて「COLOR MACHINE」として展開している。