アイビー化粧品の2024年3月期第2四半期決算は、売上高が前年同期比5.9%増の14億9800万円、営業利益が2億400万円、経常利益が2億100万円、四半期純利益が1億9100万円と増収、黒字転換した。

売り上げをけん引したのが、23年6月に新発売した洗顔シリーズ「アイビーアトラクティ」(全品医薬部外品)。当初の想定を上回る受注状況となった。また、同じく同月に新発売した「リップリペアクリーム」(リップトリートメント)についても、好調な受注状況となり、追加製造したものの9月の出荷に一部間に合わない状況。同月発売の「ホワイトスティックC」(スティック状クリーム)については、季節的な要因もあり想定を下回る状況ではあるが、年間を通じては好調に推移すると考えられている。

一方、7月から9月まで続いた猛暑の影響により組織活動が低迷したこともあり、主力製品の一つである「レッドパワーセラム」については、当第2四半期累計期間の出荷数量は1万4766セット(前年同期間は1万7297セット)と、前年を下回り苦戦。

レギュラー製品については、新製品の洗顔シリーズ「アイビーアトラクティ」が好調に推移していることが、他レギュラー製品にも波及し好調に推移。洗顔を切り口に、「同じ志をもつ仲間づくり、愛用者づくり」に取り組む。

利益面においては、売上原価率が前年同四半期累計期間比で2.1ポイント増加。これは、製品構成比で原価率の高い製品の比率が増えたこと、および資材原料の値上がりが徐々に波及してきたことによるもの。

一方、当事業年度は、前事業年度よりさらに経費使用方針に基づく予実管理を徹底。当第2四半期累計期間においては、売上増にも関わらず販売費及び一般管理費は前年同四半期累計期間比で2億3500万円減少している。

海外事業については、8月より育毛剤「薬用スカルプケアステムシグナル」(医薬部外品)の台湾への輸出を開始。当第2四半期累計期間の売上高は14万4000円で、今後売上高は伸長していく見込み。また、香港への輸出についても、近々に行うべく、準備中だ。

通期見通しについては、各種集合研修を実施し、「アイビーアトラクティ」シリーズ等を切口に、アイビーを伝える仲間づくりや愛用者づくりに注力し、引き続き増収を見込む。また、下期においては、メークの新色および「ホワイトパワーセラム」の販促強化を行う予定で、利益見通しについては、近年継続している経費削減により損益分岐点が下がっており、利益が出やすい収益構造となっていることから、売上高は前期比5.4%増の31億円、営業利益3億3000万円、経常利益3億2000万円、当期純利益3億円の予想を維持する。