ビッグデータプラットフォームを運営するTrue Dataは、5月1日、ドラッグストアや食品スーパーマーケットなどの小売業向けに、顧客の購買ニーズに合わせ、効果的にLINEを使った販促を実施する顧客ロイヤリティ向上ソリューション「Shopping Scan for LINE」の提供を開始。小売業のデータ分析からLINE公式アカウントのコンテンツ配信まで「リテールDX」を一気通貫で支援する。
「Shopping Scan for LINE」は、同社の小売業向けデータ分析プラットフォームを活用し、LINE公式アカウントの販促を高度化・効率化するサービスとして開発。顧客から許諾を得た上で、ID-POSデータ(ID付き購買情報)とLINEアカウントを「Shopping Scan for LINE」上で連携し、ID-POSデータから顧客の嗜好やニーズをAIが判定して、顧客に合わせたLINEのメッセージやクーポン配布など、販促施策を実施する。施策の実施後は、販促の効果をID-POSデータで検証して次のアクションにつなげ、販促施策のPDCAサイクルを一気通貫で支援する。
True Dataは同サービスを通して、嗜好やニーズが変容していく地域の生活者・顧客と小売業とのより良い関係づくりに貢献し、小売業のロイヤルカスタマー育成を支援する。
総務省の調査によると、個人のスマートフォンの保有率は74.3%で、70代でも半数以上が保有している。このような社会の変化や、顧客の嗜好、価値観の多様化に伴い、小売業では、アプリやLINEなどスマートフォンを介した販促の重要性が高まっている。なかでもLINEは、国内月間ユーザー数が9400万人(2022年12月末時点)であり、小売業の顧客接点として重要な役割を担っている。
デジタル販促の特性を活かして、顧客ごとに、購買行動に合わせた効果的なコンテンツを発信することは、メッセージの開封率と来店率の向上に繋がるが、顧客のグルーピングや複数のコンテンツ作成には手間がかかるため、対応することが難しい小売業も少なくない。True Dataは、「購買データ分析⇒デジタル販促⇒効果検証⇒改善」のサイクルをワンストップで小売業へ提供することで小売業のロイヤルカスタマー育成に貢献できると考え、同サービスを開発した。
顧客ロイヤリティ向上ソリューション「Shopping Scan for LINE」は、小売業にとって宝の山とも言える購買データを有効活用して、デジタル販促の効果を高められる点が大きな特徴。改正個人情報保護法に準拠し、小売業の顧客に、データ利用の目的や使い方について許諾を得た上でポイントカード番号を入力してもらい、LINEアカウントと連携する。
小売業のID-POSデータで顧客の購買行動や嗜好、ニーズをAIで分析し、顧客のグループ・クラスタリングに基づいて、小売業のLINE公式アカウントからクーポンやセール情報などを配信することで、より顧客ニーズに合った体験を提供して満足度を高める。
True Dataの米倉裕之社長は、「当社は創業から20年以上にわたり、小売業のパートナー企業として購買データ活用を支援してまいりました。近年は、データやデジタル技術を活用して新しい仕組みをつくり成果をあげる〝リテールDX〟のニーズが高まっており、当社はサービスをさらに拡充して新たな領域でデータを活用していただけるよう、開発を進めてまいりました。人口が減少していく日本において、ロイヤルカスタマーの育成がより重要になっています。当社はこのサービスを多くの小売業でご活用いただき、小売業と顧客とのより良い関係づくりに貢献したいと考えています」とコメントした。