ファンケルは10月7日、総合研究所の見学会を行った。同会は、同1日に研究所長に就いた若山和正上席執行役員のあいさつでスタート。「これまで事業戦略やマーケティング畑にいた文系です。研究所長になることに私自身が一番驚きました。いろいろなことを学びながら、会社の成長のために研究がどのような役割を担うのか考えていきます」と述べたように、若山上席執行役員の人事は、社内に大きな驚きが広がった。入社は2005年。化粧品事業、海外事業部門担当を経て14年に健康食品事業を担当。研究とは無縁のキャリアだ。化粧品と健康食品のビジネスの現場を知る若山上席執行役員が率いる研究所が、強みの企業メッセージ「正直品質。」に立脚したモノづくりをどう進化させるかは、注目点になっている。
見学会では、ファンケル総合研究所研究戦略推進室の新出ちはる室長が自社の研究体制などを解説。1999年に竣工した研究所には、203人の研究員が在籍。そのうち博士号の取得者は21人、薬剤師の資格を持つのは9人である。国内特許数は約430件、海外特許数は約150件である。研究所の組織体制は2022年3月に再編。基礎研究部門、応用研究部門、研究サポート部門に分かれている。各部門が連携を強化し、新領域の創出に努めるという。「お客さまにとって真に価値ある商品を創出し続けるために、常識を覆すような広い視野と柔軟な発想を持ち、ファンケルにしかできない技術、ファンケルだからこそできる技術を磨く」と新出室長は意気込みを語った。
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