マンダムは3月30日、東京・青山オフィスにおいて新製品発表会を開催した。特に注目を集めたのは、5月20日発売の新コスメブランド「CYQ(シーワイキュー)」である。理想の自分の顔に近づきたい。このZ世代のリアルな声をもとに、顔のパーツを加工し、印象を変えるパーツデザインを提案する。第一弾は、リップだけで人中短縮メイクができる「キューピッドリップ」だ。人中とは、上唇と鼻の間にある縦溝のこと。Z世代のSNSなどでは「鼻と上唇の間の長さ」として用いられている。ポイントは、上唇の山にフィットし、唇全体に塗布しやすい新発想のメガチップを採用したことだ。上唇の山にチップで少しオーバー気味にスタンプし、山側から口角に向かって伸ばし、下唇にも塗り広げる。それだけで、人中を短く見せるメイクが仕上がる。
「CYQ」の由来は細工。「細工→さいく→SAIKU→CYQ」と連想することで、コンセプトのパーツデザインコスメを想起するブランド名を考案した。アジアでの情報流通は、日本・韓国からアジア各国に波及する流れが変化し、トレンド、情報、モノがボーダレスに国・地域を超えて行き来する時代になっている。マンダムはインドネシア、マレーシア、台湾、フィリピンなどで女性コスメを展開している。それに携わる日本、中国、香港、インドネシアの若い女性社員がプロジェクトチームを立ち上げ、「加工とリアルのギャップ」「マスクギャップ」を埋め、アジアのZ世代のなりたい自分に近づけるコスメづくりに挑んだ。化粧品業界でも海外市場開拓の先駆者であるマンダムが本来持っている多様性を前面に打ち出し、若年層のインサイトを満たすブランドを生み出した。第二弾、第三弾の商品も、既成概念を覆す価値提案に挑むだろう。それがマンダムらしさであり、日本ブランドの価値を引き上げると期待されているから、新製品発表会でも耳目を集めたのだ。
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