COP26開催中の2021年11月10日、米中共同宣言が取り交わされた。温暖化問題解決のために、メタン削減に力を入れるなど、共に目標達成に向けて協調していくというものだ。続いて16日、バイデン・習両首脳のオンライン会談が1時間余りという予定だったのに、大幅に超過し3時間半も続いた。日本メディアの多くは「台湾をめぐって深刻な対立」と伝えたが、実際は現状維持継続との暗黙の了解を交わしたのが最大の成果だった。

対外発表では、米側は人権や新疆問題などにも触れたと説明しているが、国内向けの建前論の一面もある。幅広い分野での協力、対立点をめぐる「ガードレール」の構築をどうするかで中国と合意した。長期的な競争関係を念頭に置きつつも、衝突防止、関係改善に重点を置いたということだ。

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