P&Gジャパン合同会社のスタニスラブ・ベセラ社長は、年頭挨拶にあたり、新たな中期経営計画と東京2020大会のパートナーとしての意気込みを明らかにした。以下は年頭挨拶の要旨である。


 

年頭にあたり、謹んで新年のお慶びを申し上げます。

新型コロナウイルス感染症により影響を受けられた方々に心よりお見舞い申し上げます。また、全国の医療従事者をはじめ、日常の暮らしを維持するために 、日々最前線で職務に取り組まれる方々に敬意と深い感謝を申しあげます。

2020 年は誰もが 想像もしなかったパンデミックによって、日々の生活様式が大きな変化を遂げた一年でした。

当社では、従業員及びステークホルダーの皆様の健康と安全を第一と しながら、 感染拡大防止に必要とされる物資を提供できるよう政府や行政等と連携をとりつつ 支援を進めてまいりました。「SK-II」の生産工場である滋賀工場 では 6 月より 不織布マスクの生産を開始し、自治体等を通じてマスクを必要としている組織へも無償で供給しております。

コロナ禍 の影響を受けた昨年でしたが、レノアやファブリーズ、ジョイ、パンテーン、ブラウンなどのブランドにおいて日本市場向けに開発した消費者ニーズに沿う高付加価値の革新的な製品を導入し、市場拡大に貢献しました。

清潔・健康へのニーズが一層高まり、ホームケア製品やオーラルケア製品も大きく伸長しました。また、消費者の心理や行動においても、大きな変化が起きています。おうち時間が増えたことにより、デジタルメディアでの情報収集が増え、経済不安がありつつも生活を豊かにし、信頼できる製品への投資は惜しまない傾向にあります。

感染防止のため、購買頻度や店頭滞在時間を減らしたいというニーズもあり、そういった消費者の変化やニーズに対して柔軟に対応し、小売店の皆さまと協働していきたいと考えております。

昨年は、私が日本法人の代表取締役社長に就任以来進めてまいりました、中期経営計画「ヴィジョン 2020」の最終年でもありました。お得意先の皆のさまのお力添えをいただき、日本起点の製品開発への投資や組織改革などにより、2 倍の成長率を達成することができました。

また「世界を変える力、未来を育てる力」のコンセプトのもと、環境サステナビリティとダイバーシティ&インクルージョン(多様性の受容と活用) を経営戦略に組み込み、持続可能な社会の実現にも注力してまいりました。我々のヴィジョンにご理解・ご協力いただきました、お得意先の皆さま方の継続的なご支援に対し、厚く御礼申し上げます。

本年ですが、見通しがつきにくい状況の中、この5 年間の活動を土台として策定した新・中長期計画「ヴィジョン 2025」のもと、“ビジネス成長”、“人材育成”、“社 会貢献”の 三 つの柱を軸に日本市場拡大に貢献しながら さらなる躍動の年としたいと存じております。消費者心理や行動、価値観までが変わりゆく中、今まで以上に消費者理解を深め、 皆さまと手を携えながら、価値創造・市場拡大に全社一丸となって取り組んでまいります。

さらに、コロナ禍の先の希望の火とな る 東京2020 大会 に向け、ワールドワイドオリンピックパートナー 、及び 東京 2020パラリンピックゴールドパートナー として、 IOC及び東京2020 組織委員会と連携し、大会実現に向けて、最大限の活動とサポートをしていく所存です。これまで以上にお得意先さまとの協働を強化し、店頭展開やマーケティングプランの拡充を目指したいと考えております。

つきましては、引き続き、皆さまからのご支援を賜りますよう 謹んでお願い申し上げます。また、皆さまにとりましても、 新しい年が、ご多幸とご繁栄の年になりますことを心よりお祈り申し上げます。