ちふれホールディングス(HD)が記者会見を開催し、スポーツ事業の新会社「株式会社エルフェンスポーツクラブ」を2018年12月25日に立ち上げたことを明らかにした。初年度の売上目標は1億2000万円である。

左からちふれHDの片岡方和社長、ちふれASエルフィン埼玉の菅澤大我強化ダイレクター兼監督、エルフェンスポーツクラブの西崎祥晃社長

同社は、化粧品メーカーとして、高品質・適正価格の商品を提供するだけでなく、高齢者や障がい者、就職活動や子育てに励む人などに向けた美容教室、メイク講座などを実施。さらに起業を目指す女性の支援、女性の踊り手が多い「よさこいチーム」の協賛などを通じて、女性を応援してきた。その一環として、11年10月から女子サッカーチーム「ASエルフェン狭山(現・ちふれASエルフェン埼玉)」のトップパートナーとして支援。女子サッカーの恵まれていない環境の整備に取り組んできた。

特に、13年以降は、一部の選手をスポーツ枠特別社員として雇用したほか、埼玉県飯能市内のちふれ敷地内に建設した「ちふれ飯能グラウンド」を練習場所に、飯能研修センターをクラブハウスとして提供。支援を強化してきたが、それでもなお、生活と競技の両立は、依然として至難の業。女子サッカー界は厳しい状況が続いていることから、グループ初のスポーツ事業を行う株式会社を設立した。

同チームを運営してきた組織「NPO法人エルフィンスポーツクラブ」は2月2日をもって解散し、新会社が引き継ぐ。今後は、責任と権限を明確にし、チーム運営や経営基盤を強化する考え。長期目標は「5年以内に独立採算になること」とちふれHDの片岡方和社長は明言。ちふれHDと新会社のシナジーは、どのように発揮するのか。新会社は「スポーツクラブ」で、事業領域はサッカーに限らない。当面は5年以内の女子サッカーチーム「ちふれASエルフェン埼玉」のプロ化に最優先に挑むものの、採算性を高める独自の施策として、他のスポーツカテゴリーに参入するかも注目点だ。