ライオンは、信州大学繊維学部 西松豊典教授・金井 博幸准教授と共同で行った、「衣類に快適な感触を付与する衣料用柔軟仕上げ剤の研究」が、日本感性工学会が主催する「日本感性工学会大会 優秀発表賞」を受賞した。

同社は、衣生活における快適性(心地よさ)について人間快適工学を用いて感性工学的研究に取り組んでいる。これまでに、衣料用柔軟仕上げ剤を使って「やわらかさ・なめらかさ」を付与した布製品に触れると脳波が変化し、リラックスするときに発生するα波の含有率が増加することを明らかにするなど、主観評価と生理評価の両面から「快適性」にアプローチする研究を継続している。

今回の研究では、肌着を着て快適と感じる感触の因子を主観評価から抽出し、「快適な感触」と関係性の高い力学特性値が「(表面の)摩擦係数が小さいこと」であることを確認。さらに、柔軟仕上げ剤の組成を変えて表面の摩擦係数が異なる肌着の着心地を評価した結果、摩擦係数の小さい肌着は、「着ていたい・ストレスのない感じ」と評価されることが分かった。この研究内容について、2017 年9月12日「第 19 回日本感性工学会大会」にて発表を行ったところ、日本感性工学会が主催する「日本感性工学会大会 優秀発表賞」を受賞。18年9月4日には東京大学工学部にて授賞式が執り行われ、今回の受賞でライオンは17年に続き2年連続、4回目の受賞となった。