王子ネピアは2月27日、東京・銀座の王子ホールディングス本館において、同社の主力ブランド「鼻セレブ」から新たに開発した洗顔ソープを発売すると発表した。

新しい洗顔ソープは「ネピア 鼻セレブ SKINLISM モイストクリアバー」(75グラム・2530円)、「同モイストクレンジングバー」(75グラム・3300円)の2品。どちらも3月14日より公式オンラインストアで発売する。

発表会に登壇した王子ネピアの森平高行社長は、「今回の洗顔ソープの発売を第一弾として、王子ネピアはスキンケア事業に新規参入する」と述べたほか、「10年後の2035年には、スキンケア事業で100〜150億円の売り上げを目指す」とも話した。

洗顔ソープの特徴は、王子ホールディングス傘下の王子薬用植物研究所が北海道の自社農園で栽培した「カンゾウ」の成分を使っている点。

同じく発表会に登壇した同研究所の八田嘉久事業本部事業部長は、「カンゾウは栽培が難しく、ほとんどのケースではこれまで海外からの輸入に頼ってきた。そのカンゾウについて、10年近くの試行錯誤を経て大規模栽培に成功した」と自信を覗かせた。

また「ネピア 鼻セレブSKINLISM 洗顔ソープ」のマーケティング本部長を務める齋藤理佐子執行役員は「木を使うものには、木を植える義務がある」という元・王子製紙社長の藤原銀次郎氏の言葉を紹介。その上で、契約農家などには頼らず自前でカンゾウの栽培に成功したことについて、「希少かつサステナブルなカンゾウを使用することも含め、今回の新商品は、王子ネピアが目指す循環型経営を実現するための取り組みだ」と強調した。

加えて、洗顔ソープの商品企画を担当した王子ネピア マーケティング本部商品企画部の井上加菜氏は同商品について「『高気泡石鹸素地』を採用し、理想の泡立ちや使用感を実現できた。20代、30代の女性をコアターゲットにしつつ、男性も含め幅広い生活者に使っていただきたい」と述べた。