消費者庁の制度が消費者庁により否定される「パラドクス」が起こり波紋を広げている。問題となっているのが6月に消費者庁が景品表示法違反を公表したさくらフォレスト社の機能性表示食品の広告だ。行き過ぎだけではなく表示の根拠として、届出公表されていた3成分に関する「科学的根拠」が、根拠とは認められないと断定された。これに伴い、当該成分と同様の科学的根拠を届出した88製品についても問題視され、根拠の確認が求められた。さらに業界団体を通じて、これまでに届出されたすべての製品の科学的根拠を再点検する事態にまで発展。この一事案により瞬く間に負の連鎖が生じ、業界に混乱が生じている。
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「健康食品の機能性表示を解禁いたします」。昨年7月に凶弾に倒れた安倍晋三元総理。彼が2013年6月の成長戦略スピーチで力強く語ったこのフレーズが、機能性表示食品制度が生まれた発端である。
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