3月13日、マスクの着用が個人の判断に委ねられる。見た目を整えるラストチャンスということだろうか、銀座の美容医療には予約が殺到しているらしい。化粧品業界もいよいよメイク品の売り時と、色めきだっている。ただ、マスクを取るかどうか。会社も個人も基準づくりに困っている。いずれも「あの会社は?」と周囲を気にするところは日本らしい。それだから、個人も周囲の状況を見てから、という声が根強い。政治家が生活者の身近な存在である小売業に従業員の脱マスクを相談中などの噂も飛び交い、先行きは不透明である。そんなことを思っていたら、鼻がムズムズ。花粉症デビューしたらしい。改めてマスクのメリットを実感。これではマスクを外す人は少ないかもしれない。チャンスは夏か。酷暑になれば、いくらなんでも外すだろう。日本の脱マスクは夏の不快感が契機になるかもしれない。

月刊『国際商業』2023年04月号掲載