どうも風邪が流行っているらしい。娘が熱を出し、生後2カ月の息子にうつり、もれなく妻も私も体調を崩した。感染源は幼稚園かと思いきや、周囲の大人たちも、コホンと咳払いが多くなった。その中には独身もいたから、想像以上に風邪が流行っているのだろう。第八波が騒がれているが、たとえコロナが落ち着いても、マスクを使うシーンは思ったほど減らないのではないか。多くの人が、多様なシーンで、マスクの価値を実感している。今月号の特集で、海外在住の方々にインタビューしたときも、マスク着用はなくならない、と答える人が大半だった。ASEANでは、マスクとアクネ菌をかけわせた造語「マスクネ現象」が流行り出しているとか。マスクのすれによる肌あれのケアは、スキンケアに強い日本の得意分野。国・地域の生活様式に合った提案ができれば、日本の生活習慣は輸出できる。東アジア・ASEANは、相変わらず韓国コスメが席巻し、日本ブランドは存在感を失いつつある。それでも、日本の価値が生きるビジネスの機会は生まれている。日本企業には積極果敢なチャレンジを期待したい。

月刊『国際商業』2023年01月号掲載