経済活動が回復に向け加速し始めたが、まだ本調子とはいかない化粧品市場。セルフメイク市場の雄、メイベリン ニューヨークも、グローバルで投資が抑制されたこともあり、なかなか思うように活動できない状況が続いていた。しかし、6月末から徐々に店頭でも動きを見せている。7月には18年に発売し大きな話題となった「フィットミー リキッド ファンデーション」をリニューアル、大型プロモーションで一気に巻き返しを図る。

同ブランドは、緊急事態宣言が発令されていた時期も、得意の「落ちない」を謳った製品で着実にシェアを拡大してきた。特にリップについては「SPステイ マットインク」がマスクの下につけても落ちない、マスクにつかないと人気を集め、リップ市場が縮小する中で、シェアを拡大し続けている。これもTikTokやTwitterを利用した地道なプロモーションが功を奏した結果だろう。また、マスクへのファンデーションの色移りを気にする人が増加した影響で、顔全体にファンデーションを塗布するというより、気になる部分をカバーするメイクが流行。昨年発売した「インスタント コンシーラー」が、スポンジチップ式で使いやすいと人気を集め、史上最高のシェアとなった。売上全体では厳しい状況とはいえ、ピンチをチャンスとして、よいニュースを出しているのがメイベリンだ。

高瀬絵理
フェイス・リップカテゴリー ブランドビジネスリーダー

この情報へのアクセスはメンバーに限定されています。ログインしてください。メンバー登録は下記リンクをクリックしてください。

ログイン